最近「効果を実感できなければ使い切っていても、全額返金します!!」という謳い文句をよく目にするようになりましたね!
全額返金保証は購入者にとってはとても良い制度ですが、企業は無料で配っていることになるので損はしないのでしょうか?
そこで全額返金保証のからくりを調査しました!
- 全額返金保証が成り立つからくりと心理をついた販売術を解説。
- 全額返金保証をすると実は儲かる!
- 全額返金保証を利用する購入者のリスクは?
返金保証で儲かる仕組みや、商品を購入するときの人の心理状態を交えて解説していきます。
全額返金保証が成り立つからくり4選
全額返金保証には購入者と販売企業の両者が得をするからくりがあります!
全額返金保証はとても太っ腹でそんなことして大丈夫なの?と思ってしまいますよね。
直接商品を手に取ることができないネットでの販売や、使用してみないと効果を体感できない美容品などは、いかに手に取ってもらえるかが重要になってきます。
そこで、購入者に気軽に商品を試してもらえるように全額返金保証を付ける企業が増えているのです。
購入者の心理を分析し、いかに手に取ってもらう機会を増やすか企業は様々な心理術を使って販売を行っています。
全額返金保証がなりたつからくりを解説していきますね。
安心して購入してもらえるから購入数が増える
実際に手に取って商品を試すことのできないネットでの販売は多くの人が「自分に合わなかったらどうしよう」と不安に思います。
その心理状態はマッチングリスク意識と呼ばれています。
全額返金保証はこのマッチングリスク意識を緩和してくれる材料になります。
全額返金保証を付けることによって、「自分に合わなくても全額返金保証があるから大丈夫」と安心させることにより、購買意欲をあげ、多くの人に購入してもらえるようになるのです。
購入者も安心して購入できるので、いい商品に出会える機会が増えるメリットがありますね。
もちろん、大前提として販売する商品は効果や成果を感じられる品質の良いものであることが条件です。
試してもらわないと効果が感じられないような美容品などは全額返金保証を付けると購入数が50%増えることもあるそうです。
安心って大きいですね。
返金手続きが複雑で面倒
全額返金保証の申請は細かい日時や発送方法の指定があり、複雑で面倒くさく感じるように出来ています。
- 何日以上経ってから、何日以内に申請をする
- 返金手続き専用電話番号へ指定の時間に電話しないといけない
難しいことや面倒くさいことはしたくないと思う人が多いでしょう。
条件や期間を限定することによって、返金申請をさせる意欲を削ぐように作られています。
「返金しようと思ったけど、面倒くさいからやめておこう、そこそこいい商品だったし!」と思ってしまう人の心理をうまく利用していますよね。
買ったものがよっぽどひどいものでない限り、全額返金保証を利用するということは、購入したいと思った自分の選択を否定することになります。
自分が選択した決断は真偽がどうであろうとも、無意識に肯定したいと思う人の心理も利用しています。
全額返金率は5%未満
実際、全額返金率は購入者の5%にも満たないのが現状だそうです。
全額返金保証を打ち出して、購入者のハードルを下げ購入数が増えても、多くの購入者は全額返金を利用しませんから大した損失にはならないんですね。
また、人には返報性の原理というものがあります。
返報性の原理とは、与えられるとお返しをしなければならないと思う心理学的な原理で、試飲や試着をすると断りにくくなることなどをいいます。
ネットでの販売でも無料お試し期間を設けたり、全額返金保証を付けると返金申請をしにくくなるというわけです。
「保有効果」という心理術を利用
全額返金保証申請をすると、届いた商品を返却することになります。
一度手に入れたものを手放したくないと感じることを保有効果と言います。
自分が保有しているものに高い価値を感じ、愛着を持つことで手放すことに抵抗を感じるため、人はあんまり手放さない習性を持っているのです。
自分がいいと思って購入した物を高く評価する傾向があるので、定期コースの継続はしなくとも全額返金保証まではやらないという人が大半なのです。
全額返金保証をすると実は儲かる
全額返金保証をすると、購入する人が増え販売数が増えるので、結果的に儲かります。
購入した全員が返金申請を行えば、企業としては大損失となり潰れることになりますが、先ほどもお伝えした通り、全額返金保証を申請する人は全体の5%未満です。
販売率は10%~50%ほど上昇すると言われてるため、全額返金保証をするだけ販売件数が上がり儲かる仕組みとなっているのです。
1000円の商品を例に考えていくと、以下のように販売数が増え、利益が増えることがわかります。
仮に5%の購入者が全額返金度を使用しても、総額で利益が出ていますね。
どんなにいい商品であっても、購入してもらえなければその良さは伝わりません。
多くの人に試してほしい、知ってほしいと思う企業と、損はしたくない消費者のどちらの願いもかなえる制度として、多くの企業で導入されています。
全額返金保証を利用するときの購入者のリスクは?
全額返金保証制度を利用する購入者のリスクは同一商品の初回特典の消失と返送料の負担、返金に応じてくれない可能性の3つがあります。
ここまで企業側のメリットばかりをあげてきましたが、ここでは購入者(消費者)のリスクについてお話していきます。
- 同一商品の初回特典の消失
- 返送料の負担
- 返金に応じてくれない可能性
同一商品の初回特典の消失というのは、簡単に言うと「同じ商品の初回購入特典は使えない」ということです。
初回購入特典としてサンプル品やプレゼントが付いてきたり、初回限定の価格が安く設定されているなどがあります。
今後同じ商品を購入するときに、初回購入特典は使えない(すでに使った)という履歴が残ります。
全額返金保証を利用して商品やパッケージなどを返送する際にかかる送料は、購入者の負担になります。
返金に応じてくれない可能性については、近年は優良企業が多く返金を渋ったり拒否をしたりするケースはあまり聞きませんが、少なからずあるのが現状です。
悪質な場合は消費者センターへ相談を!
指定された方法で全額返金保証を申請したのに、拒否をされたり脅迫、勧誘されるなど返金が行われない場合は、泣き寝入りせず消費者センターに相談をしましょう。
全国各地に拠点があり、法的な強制力はありませんが消費者の相談を受け、問題解決への手助けをしてくれる役割を担っています。
消費者を救済に導いてくれる頼もしい味方ですから、悪質な場合は利用することをお勧めします。
最寄りの相談窓口を探す>>全国の消費生活センター
全額返金保証のからくりとは?購入者の心を離さない販売術の裏側を調査まとめ
全額返金保証が商売として成り立つからくりを紹介してきました。
全額返金保証があることで気軽に商品を試してもらえるようになるため、購入者が増えます。
購入者は増えますが、全額返金の申請を行うのは全体の5%未満にとどまってるため、損害にはならず、結果的に儲かるというからくりがあります。
返金の申請を複雑にしたり、面倒に感じるような仕組みにしているのも申請が少なくなる要因になっています。
自分の決断を否定したくない、面倒くさいことはしたくないという様々な心理をうまく利用しているため、全額返金保証は成り立っているのですね。
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